核種識別ソフトウェア PoliIdentify 取扱説明書

GPSログ出力で地図作成と核種識別・スペクトル解析

核種識別とスペクトル解析

右のアイコンを押してください。スペクトル解析モードになります。この画面では、放射線測定器で計測されている放射線を解析して、スペクトルを見ることができます。

測定には、1-10分程度の時間がかかります。スペクトルの形がはっきり見えるようになったら、右側の赤いボタン積算の停止ボタン を押して、測定を止めてください。

累積での総カウント数は、10,000以上になると、判定精度は非常に高くなりますが、それ以下でも判定はできます。

 

セシウムの核種識別の実行例

こちらは、実際にセシウム137 の線源を測定したところです。

セシウム137 という放射性物質は、ベータ線を出してバリウム137m になることが知られています。バリウムは、662 keV のガンマ線を出します。

PM1703MO-1A, 1B の計測結果では、663.04 keV のところにマーカーを置くことができました。正確な値 662 keV と、少し値がずれているのは、測定器の解像度の限界があるためです。

このガンマ線は、バリウム137 から放出されたものですが、元をたどれば、セシウム137から出たものですので、核種識別では、セシウム137 ( Cs137 ) と識別されます。

青い線は、ベータ線の崩壊。赤い線はガンマ線を出しての崩壊です。セシウム137 は、このような形で、バリウム137 に変化します。

スペクトルの測定停止ボタンを押すと、右側には、核種識別メニューが表示されます。

こちらは、スペクトル表示の拡大、縮小ボタンです。赤い線を中心として、拡大・縮小ができます。

スペクトルをファイルに保存するには、スペクトルの測定停止ボタンを押してから、ファイルに保存ボタンで保存します。 読み込むときには、スペクトルファイルの表示で呼び出せます。

スペクトル解析は、積算時間が長いほど、良好な識別結果が得られますが、30分が測定器の最大となっています。30分経つと、接続が切れてしまいます。そのため、積算は、30分以内にとどめてください。